「立入禁止」について

まず、「立入禁止」が示されている具体的な場所を想像してみる。

殺人現場が起きた際に警察が張ってあるロープ。工事現場で人の絵が掌を突き出しているサイン。店内にある「Staff Only」の扉。これらを想像してみると、規制内の一定の空間に入れる者と入れない者が出てくることがわかる。

ここで規制内に入ることが可能な人物をA、不可能な人物をBとする。もしBが「立入禁止」内に進入した場合、Aには何ができるか。ひとつはBを「立入禁止」外へ追い出すことができる。

そしてBが進入してこないよう規制することができる。一方Bは「立入禁止」区域内において自らの権利を主張することができないが、それ以外においてはBはAの制約を受けることはない。

 よって「立入禁止」の場合②の特権―無権利の考え方が妥当と思われる。

なぜならAの特権とはすなわち「Bによって発揮される法的罰則を受けること無しに、Aのできること」だからである。

またBの無権利とは「AのBに対する特定の行動で、Bが義務を負わないこと」だからである。