法律の考え方のまとめ

また権限は潜在的権利である。たとえばコーヒー店で「次回コーヒー一杯無料券」をもらったとする。それを次回使うか使わないかはもらった客の「権限」であり、店側はその責務を果たさなければならない。また免責も権限と同様に「潜在的」という性質をもつ。免責の場合潜在的「特権」となる。

 以上がホーヘルト図式についてである。それでは堺市自転車等の放置防止条例においてホーヘルト図式がどのように存在しているかをみていく。まず①の権利-義務関係を抽出していきたい。

 第1章第3条自転車等利用等の順守事項において利用者の「義務」が記載されている。一方これらを守らせる権利を持つのは「市長」にあたる。また第2章第2節駐車場を使用する際にも利用者は市長に利用申請をする義務がある。そして有料の駐車場を利用する際には利用料を支払う義務も存在する。

 また②については使用料の不還付や使用権の譲渡禁止、許可の取消し等が考えられる。これらの条文において特権を持つのは市長で利用者は無権利である。

 さらに③においては(市長の責務)(鉄道事業者等の責務)(大型店舗等の設置者等の責務)(自転車小売業者等の責務)が当てはまる。

④においては(市の免責)が当てはまる。駐車場内で第三者による利用者の損害が生じた場合は、本市はその責めを負わないからである。利用者には市に対して無権限である。